国軍 2013 4 14

書名 理想の自衛隊 週刊アサヒ芸能増刊 徳間書店

 この雑誌には、自民党の佐藤参議院議員に対するインタビュー記事があります。
さっそく興味深いところから引用しましょう。
「マスコミが報じている、
『沖縄に在日米軍基地の74%がある』というのはウソです。
 あれは全国の米軍占有施設に対する沖縄の割合であって、
三沢基地や横田基地、佐世保などの日米共用施設を除いた数字です。
これらを含めると、実際は22%。
 もちろん、沖縄の負担が多いことには変わりありませんので、
政治の力で沖縄の人たちが、より幸せになるようにしなくてはいけません」
 「少しずつですが、国民の間に、
国防の意識が高まってきているような印象を受けます。
 たとえば、2013年度に、
沖縄で自衛隊に入る人の数は240名。
 かつては十数人という時代もあったので、
非常に驚きました。
 いずれ地元の隊員だけで、
沖縄の部隊を編成できる時代が来るかもしれません」
(以上、引用)
 沖縄の部隊を沖縄出身者で編成することが、
理想の軍隊になるかはわかりませんが、
郷土愛を持つ軍人は、最後の最後まで、
戦意を失うことなく戦い続けるでしょう。
地元の人にとっては、最も頼れる存在となります。
 この雑誌の別の記事には、
「現代戦の歩兵部隊では、
1日に部隊の3%の割合の人数が戦死または重傷になって損耗すると、
数日間で、その部隊の戦意は敗戦モードにまで低下すると言われている。
 だから100人が繰り出している戦線に、
毎日3人の戦死者が出ていたとすると(3%の戦死率)、
数日で戦意が低下することになる。
 しかし、ここに200人がいたとすると、
毎日3人の死(1.5%の戦死率)は、戦意低下に、
それほど影響を与えない(この数値の根拠は後述)」とあります。
(以上、引用)
 最近の米軍が、無人偵察機や無人爆撃機を多用する理由が、
あるいは特殊部隊を多用する理由が、なんとなく、わかりますね。
 私は、かつて、正規軍を運用するときは、
「敵の兵力に対して10倍の兵力で対応すべきだ」と書きました。
 実は、この戦法の方が、敵も味方も戦死者が少なく、
なおかつ戦争を早く終わらせることができるのです。
 兵力が足りなくなったら後から追加するという方式では、
いたずらに戦死者を増やしてしまい、なおかつ戦争が長引いてしまいます。
 もちろん、10倍の兵力は理想論でしょうが、
少なくとも敵の兵力に対して3倍から5倍の兵力を出すべきです。
 この狙いは、紛争そのものを避けたい、
仮に紛争が起こってしまっても、
早く終わらせたい、そして戦死者の数を減らしたいというものです。
 常に世界最強の兵器を求めるのも、同じ理由です。

10式MBT 2012 2 4
 時事通信社のニュースサイトでは、
陸上自衛隊の最新鋭戦車「10式」の記事がありました。
「10式戦車 2011年度から部隊配備」
「1996年から開発が進められていた
陸上自衛隊の新型主力戦車『10式』が完成し、
2011年度から部隊配備が始まった」とあります。
 この戦車の特徴は、重量が44トンということにあります。
現在の主力戦車「90式」は、約50トンもありますので、
「10式」は、1割以上の軽量化に成功しました。
 この重量ならば、
戦車トランスポーター「73式特大型セミトレーラ」で
運搬することができます。
また、重量的には、国道も高速道路も傷めないので、
「10式」を国内において機動的に運用できるでしょう。
(「90式」は、あまりにも重すぎて、
事実上の「北海道限定」になっていました。
最近、地域限定の食品がありますが、戦車まで地域限定とは・・・・・)
 さらに、「10式」は、車体サイズも小さくなり、
移動も容易になった分、緊急時の展開能力も高くなりました。
 こうした小型化・軽量化によって、
市街地でも高い機動力が発揮できるようになりました。
 また、この新型戦車には、「C4I」システムを搭載しました。
これは、「自車のセンサー類で観測したデータと
他の車両や部隊から送られてくるデータを統合・共有し、
敵の状況を的確に判断できるシステム」です。
 自衛隊では、この「10式戦車」を、
第4世代戦車と位置づけています。
(世界の主流は、3.5世代戦車となっています)








































































トップページへ戻る